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スマイルママ達もステロイド剤を使用しているママ・パパ、していないママ・パパと様々です。
ステロイド剤の使用に対しては賛否両論ですが、患者側のみかたとしては、今後益々ステロイド剤に対しての不信感や疑問は膨れ上がるのではないかと思います。それはステロイド剤そのものに問題があるというよりは、それを処方する医師の指導の姿勢に問題があるのではないでしょうか?全ての医師に決して当てはまるものではないと思うのですが、ステロイド剤の使用に対しての不安は少なからず全ての患者が持っているのが現状。特に小さなアトピーっ子のママ・パパの不安は大きいですよね。
医師も多くのアトピー患者の治療をしているのだから、患者のステロイド剤の不安はどこにあるのかは理解できていると思います。それなのに十分な説明やアドバイスが欠けているように思います。医師の中にはステロイド剤を使いたくないと言うと、「じゃ、私はすることがない」と一言。なんてスマイルママの体験談もありました。はっきり言って、職場放棄の何者でもないです。本当にその患者に有効な治療方法と考えるのならば、時間をかけてでも理解させてあげるのが必要だと思います。ステロイド剤を処方するときの医師の指導は「心配ないです」「ゆるいステロイド剤ですから」「良くなったら、止めるので」などの簡単な医師の指導が多いようです。それだけの言葉で使用する側のステロイド剤に対しての不安を取り除ける訳はありません。結果的に完治するまで使用していく事になる現実があり、「心配ないです」「ゆるいステロイド剤ですから」「良くなったら、止めるので」などの説明は最終的に「いったい、いつまで使用を続けていかなければいけないのだろうか?」「どうして、ステロイドを塗ると、うそのようにアトピーが治り、使用を止めれば、またアトピーが悪化するのくり返し!」など不安を増幅させる結果を導いているように思います。
皮膚科学会が平成11年4月11日に公開シンポジウムを行い、1,500人が参加しました。内容は営利目的の民間療法(エステ・温泉療法・健康食品など)や医療機関がからむ不適切なアトピー治療(脱ステロイド療法など)により重大な被害が増えてきている事を背景に行われたもので、確かに民間療法被害は拡大している現実はあると思います。入院が必要なほど被害拡大の背景には患者が不適切な治療を信じ込み、効果的なステロイド外用薬を拒否するようになることが大きな原因とされており、民間療法を売込むために「ステロイドを使っているから良くならない」とかステロイド剤の副作用を過大に宣伝して恐怖心をあおるという販売戦略をとる業者がおり、ステロイド中断による悪化を「副作用のため」と説明するのも一因と考えているとのことです。確かに行き過ぎた民間療法の勧誘姿勢にはストップをかける必要があると思います。
しかし、アトピー・ステロイド情報センターの調べでは、ステロイドを使用していく過程で95%が抵抗感があるというもので、患者はそれほどステロイド剤を有効と感じていないということになります。同センターの調べでは、確かに使い始めの効果を感じたのは90%を越え、症状が良くなることを実感するが、使用年月の経過と共にステロイド剤の効果に疑問が生じるアトピー患者が多いようです。この結果を医師の皆さんはどのように受け止められるのか興味があります。
このようにステロイド剤に対しては、まだまだ議論が交わされる必要は有るようです。医師も今回の95%がステロイド剤に抵抗感を持っていることの重要性を再認識していただく必要が有るように思います。この数字は患者自身がステロイド剤を使用することで実際に感じている事実です。使用するのはアトピー患者で医師ではありません。不安を感じた状態で使用をさせることは、何かがきっかけとなり不安を膨らませる危険性があります。その結果が医師が言われている、不適切な民間療法やアトピー治療にアトピー患者が目を向けてしまうのではないでしょうか?会員ママの意見からも、ステロイド剤を有効として積極的に治療に取り入れられているママは極まれで、使用されているママの大半は仕方なく使用をしているが、使用を続けて行く不安があるというものです。
ステロイド剤が本当に素晴らしいアトピーの薬ならば、理解させることが必要で、それが時間と辛抱を要することとしても、最終的にステロイド剤に対する社会概念を塗りかえることになると思います。現段階では、ステロイド剤を手放しで良い薬と認められるものではないと思います。実際に医師間でも、患者に対してのステロイド処方やステロイドに対してのとらえ方は大きな開きがあります。医師自体の足並みも揃わずして、どうして安心して使える薬と言えるでしょうか?それにステロイド剤の医師の指導に対しては、少なからず疑問を持つような、お便りを会員のママからいただくことがあります。中には生後6ヶ月でアトピーと診断された赤ちゃんアトピーっ子にデルモベートを処方される医師がいました。デルモベートと言えば、最強のランクのステロイド剤ですよね。使用を続ける過程で改善とは程遠く、背中がケロイドみたいな状態になり、心配されてお便りをされてきました。これは不適切な医師の指導とは言えないでしょうか?6ヶ月の赤ちゃんに処方するステロイド剤としてデルモベートが適していることもあるのでしょうか?このような現実があるなかで、よく「医師の指導どうりに使用すればステロイド剤は心配もない」などとアトピー専門書では言われていますが、決して医師の指導どうりで安心なんて言えない現状があると思います。その他にも、初診の際、「これを塗ってあげてください。」と言われ、軟膏を処方され、アトピーっ子に使用していて、ふと気になり処方された薬を調べたら、ステロイド剤だったという話しもあります。質問も受けていないのに、いちいちステロイド剤だという必要はないと言われれば、そうかも知れませんが、それがきっかけで病院に不信感を抱き、転院したという話しが多いのです。
スマイルとしましては、ステロイド剤は必要最低限の使用に対しては有効と考えています。でも、必要最低限を判断することは非常に難しい現実があります。これはステロイド剤の使用に対して決して、絶対にダメと決めつけてしまうことに大きな危険があると思うからです。ステロイド剤の使用に対して悲観的なママも、使用が必要な時には使える柔軟性を持っておく必要がある薬がステロイド剤です。使用していないママに使ってあげなさいという意味ではありません。使用せずにアトピーをコントロールできれば、それが最良なことです。
スマイルではステロイド剤の使用に対しては、様々な立場をお取りになられているアトピー団体がありますが、中立の立場です。ステロイド剤を使うことでアトピーっ子のアトピーをコントロールすることで改善したママも居られます。そのようなケースのアトピーっ子とママには必ずと言っていいほど、信頼できる医師がいて、その医師の指導の元でステロイド剤の使用もおこなった結果です。それとは逆にステロイド剤に対して疑問を膨らませる結果を招き、使用を止めてしまうケースもあります。中にはそれが本当に副作用なのかは分かりませんが「副作用が現れたので止めた。」などのケースや「塗っても効かなくなったので止めた。」それとは逆に「ステロイド剤が効きすぎて怖いので止めた。」など様々です。どちらもステロイド剤を使用しての結果です。このことからも、ステロイド剤を手放しで有効ということもできませんし、逆に否定することもできない現状があります。
 

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